【初心者向け】混乱しがちな「表面利回り」と「実質利回り」の違いって？

家賃収入を着実に確保するためには「利回り」というものを正しく把握していくことが大切です。「利回り」とは投資額に対し、どれだけの利益を確保することができるかが分かる指針ですが、この利回りを細かく分けると「表面利回り」や「実質利回り」などさまざまな種類に分けることができます。中でもこの「表面利回り」と「実質利回り」は混乱しやすいため、それぞれの役割について正しく理解しておくことが大切です。今回はこの2つの特徴と、それぞれの違いについてご紹介します。

表面利回りの特徴は？

表面利回りの計算式は「満室想定時の家賃収入÷物件価格×100％」です。

一般的に不動産を扱っているサイトや不動産業者が販売する際に用いられる利回りがこの「表面利回り」です。表面利回りによってだいたいどれだけの家賃収入が見込めるかが分かりますが、この数値は鵜呑みせずに、あくまで目安として考えましょう。
表面利回りのポイントは「満室想定時」の数値のため、この数値だけを信用して物件を購入してしまうと、満室ではない時が来た際に金銭的なリスクを負うことにもつながります。

また、表面利回りではメンテナンスや修理などでかかる「経費」についても言及していません。このため物件購入後、万が一の出費が続いてしまうと「思っていたよりも利益が出ない……」という結果になりかねません。そこでもう1つ知っておきたい利回りの種類が「実質利回り」です。

実質利回りの特徴は？

実質利回りの計算式は「（家賃収入－経費）÷（物件価格＋手数料などの購入経費）×100％」です。
この計算式でも分かる通り、投資した資金額に対し経費などを差し引いた上で、どれだけの利益を確保することができるのかを割り出します。このため表面利回りと比べ、物件購入後の収支を把握しやすい点が実質利回りのメリットといえます。

しかし、実質利回りの数値は「瞬間的なものにすぎない」というデメリットもあります。例えば家賃収入は入居者の割合によっては年ごとに変化する可能性も高く、設備の拡充や修繕などにより経費がかかる年もあるはずです。実質利回りは不動産の状況を知る重要な手がかりとなりますが、この数値には変動する可能性が高いことも把握しておきましょう。

まとめ

表面利回りと実質利回りにはそれぞれ示している内容が違うため、これら複数の数値を把握しておくことが着実に家賃収入を確保するポイントとなります。それぞれの数値が持つ意味を理解し、不動産投資を行っていきましょう。