医師の不動産投資基礎知識:サブリースとは?
不動産投資を始めようと考えている方は「サブリース」という言葉を耳にしたこともあるかもしれません。
不動産投資を行っている方の多くはローンを組みながら投資を行っていきますが、入居者がいない場合は家賃収入が確保できないリスクがあります。しかしサブリースを活用した場合、たとえ入居者がいなくても収入が確保できるようになるのです。「空室」がリスクにならないサブリースとは一体どのようなものなのでしょうか? 今回はこれから不動産投資を始める医師に向けて、サブリースに関する情報と注意点をご紹介します。
「サブリース」とは?
サブリースは家主とサブリース会社との間で「転賃借」、いわゆる「又貸し」をする契約を指すのが一般的です。
家主が所有している不動産をサブリース会社が借り上げ、リース料金をオーナーに支払います。そしてそのサブリース会社が入居者を探し、入居希望者と賃貸借契約を結ぶものが基本的な形式です。
つまり「サブリース会社と家主」が契約を行っているため、たとえ入居者が見つからなかったり、入居者が家賃を振り込まなかったとしても、家主にはリース料金が振り込まれるのです。
このような大きなメリットがあるだけでなく、入居者との関わりも家主は行う必要がないため、クレームや突然のトラブル対応も行う必要はありません。つまりサブリースは、一般的な不動産投資でリスクとなる懸念をいくつか解消できるモデルなのです。
サブリースにはリスクがないのか?
前述の通り、サブリースには「空室や家賃滞納の心配をしなくても良い」という強烈なメリットがあるため、不動産投資初心者にとっては「リスクがない」と考える方もいるかもしれません。しかしサブリースを利用する場合にもリスクはあり、注意をしなければならないポイントがあります。ここではサブリースで運用していく上で考えられるリスクをご紹介します。
「リース料金の見直し」を行う可能性がある
「サブリースは家賃の保証をしてもらえる」という認識もありますが、物件の状況やリース会社の経営状況によって、リース料金に変動がある場合があります。契約内容によっては契約途中であっても金額が変更される可能性があることは覚えておきましょう。
「中途解約」の可能性がある
「最長30年保証」といったものをアピールポイントとしているサブリース業者もありますが、リース料金に対する減額請求に応じない場合や経済情勢の変化などから、解約となる可能性も無くはありません。
まとめ
空室や家賃滞納に対するリスクがない代わりに、サブリース契約でも注意しなければならない点はあります。このためサブリース契約を結ぶ場合は契約内容を時間をかけてチェックしておく必要があります。特に「リース料金の見直し」に関する内容や「中途解約」に関しては、一方的に不利にならないかどうかを確認し、可能であれば、これらの内容を排除した契約が可能かどうかを交渉してみるのも1つの手です。メリットとデメリット双方を把握し、サブリースを利用するかどうか検討していきましょう。