不動産投資マガジン

医師の不動産投資では「新築」と「中古」のどちらを選ぶべき?

2017.01.18
不動産投資
医師の不動産投資では「新築」と「中古」のどちらを選ぶべき?

不動産投資を始める際に、新築物件と中古物件のどちらに投資するかの選択を迫られることとなります。それぞれメリット・デメリットが異なりますので、一概にどちらを選ぶべきかと言い切れません。自分の状況に適した正しい選択をするためには、どのような違いがあるのかを理解することが大切でしょう。
今回は新築と中古のメリットをご紹介し、医師の不動産投資ではどちらを選ぶべきかご説明いたします。

不動産投資で新築を選ぶメリット・デメリット

■メリット

当面は設備投資に費用がかからない

不動産投資には最初の物件購入費用以外にもお金がかかります。その中の1つとして挙げられるのが設備投資費用(大規模修繕費)です。
新築を選ぶ場合、運営を始める当初は設備自体が新しいので、設備投資に予算を割く必要がありません。

■デメリット

新築プレミアムによる影響

新築であること自体に大きな魅力があり、需要も大きいため、その分家賃を高めることが可能です。これを「新築プレミアム」と言います。
しかし入居者が退去した場合、その時点で「中古」になるので、新たに募集を打ち出す場合は家賃を相場通りに落とさなければなりません。
一般的に新築から5年経過すると、10%ほど家賃が下落します。

不動産投資で中古を選ぶメリット

■メリット

家賃が新築時より下落した価格になっている

中古の場合、当然新築プレミアムの範疇ではありません。すでに家賃が下落した後の相場価格で運営することになります。
つまり、修繕やリフォームを欠かさず行ってさえいれば、家賃の大幅な下落は考えづらいです。

■デメリット

経年劣化による設備投資費用(大規模修繕費)が必要となる

中古ではすでに何年か経過している物件を購入することとなります。市場に出回っている中古物件の中にはメンテナンスが必要になるタイミングで売却されているものも多く、購入時点で設備投資費用がかかってしまうケースも少なくありません。

医師の不動産投資で気になる「節税」はどっちが有利?

医師の不動産投資では「新築」と「中古」のどちらを選ぶべき?

医師の方ですと節税を第一の目的として不動産投資を始めることも多いのではないでしょうか。節税を意識するのであれば、新築か中古かを選ぶ際にご自身のケースに沿った物件選びが大切です。

個人での購入の場合、所得収入と家賃収入を合算して損益通算し、その額次第で税金が決まります。医師は平均的に年収が高いため、不動産投資によって多くの経費を獲得し、利益を圧縮できるかがポイントです。

不動産投資における節税は減価償却費によって成り立ちます。減価償却費は新築と中古では大きく異なります。

新築? or 中古?

物件価格1億円の新築RCと、1億円の中古RC(築25年)とで比較してみましょう。
新築RCの場合、耐用年数は47年なので、償却率は0.022です。

価格が1億円ですので、これを計算すると減価償却費は年に220万円になります。

一方中古の場合は新築時と耐用年数が異なります。

今回のケースですと25年ほど経過しており、耐用年数は24年なので、償却率は0.042です。こちらを計算すると年間の減価償却率は420万で、新築時よりも約2倍の金額を減価償却することが可能となります。

状況が異なる

確かに新築物件のほうが償却できる年数が長く、長い目で見れば節税効果が高いです。

しかし、47年間も勤務医として働き続けるケースはまず考えられません。

家族のために残しておくというケースもありますが、自分の代で資産を形成し、頃合いを見て売却する方が多いのも確かです。

新築と中古で節税効果の比較をした際、どちらがより効果的かは個々の状況や未来像により異なります。

専門コンサルタントのアドバイスを受けながら、ご自身の年齢や家庭の状況からメリットデメリットを考えた上で決定することをおすすめします。

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