不動産投資を行う際は資金の全てを自分で用意するわけではなく、銀行などから借り入れた資金を一部使って投資を行うことが一般的です。
医師は特に融資を利用することで投資効果アップを狙えるため、当社でも多くの医師が有利な条件でローンを組んで不動産投資を実践しています。しかし、融資やローンに頼りすぎると、不動産に万が一のことがあった場合(地価の下落・不動産価格の低下など)に、得た利益よりも支払い額の方が大きくなる恐れがあることも忘れてはいけません。
不動産投資を行う場合は、「無理なく融資を利用する」という考えは必要です。
そこでおすすめなのが、不動産投資がバランス良く運用できているかを知るための指標「LTV」と「DSCR」です。「LTV」と「DSCR」がどういったものかを把握し、賢い不動産投資を行いましょう。
「LTV」とは?
LTVは「Loan To Value」の略称で、借入比率を指します。
LTVの計算式は「借入金額÷(物件価格+諸経費)×100」で割り出すことができ、この数値が高ければ高いほど借入に依存していることを指し、逆に低ければリスクの少ない運用ができるのです。
その一方で、「借入比率が高い」ということは「収益率が高くなる」傾向にもあります。
ちなみに、収益率は「収益÷投資額×100」で割り出すことができます。
例)1年での収益が100万円の収益が見込める物件に3,000万円の資金を投じた場合
●ケース1:自己資金で3,000万円を用意した場合(借入額0万円)
<LTV>
0万円÷3,000万円×100=0%
<収益率>
100万円÷3,000万円×100=3.33%(自己資金に対する収益が3.33%)
●ケース2:自己資金2,000万円に1,000万円を借り入れた場合(ローンの利息は1年30万円と仮定)
<LTV>
1,000万円÷3,000万円×100=33.3%
<収益率>
(100万円-30万円)÷2,000万円×100=3.5%(自己資金に対する収益が3.5%)
●ケース3:自己資金1,500万円に1,500万円を借り入れた場合(ローンの利息は1年40万円と仮定)
<LTV>
1,500万円÷3,000万円×100=50%
<収益率>
(100万円-40万円)÷1,500万円×100=4%(自己資金に対する収益が4%)
以上のことからLTVの数値が低ければ低いほど、自己資金を使うためリスクは低いと考えられます。
一方で、この数値が高い方が高い収益率が期待できるともいえます。
「DSCR」とは?
「Debt Service Coverage Ratio」の略称であるDSCRは「借入金償還余裕率」という意味があります。この数値は「純利益÷元利返済額(元金と利息を足した返済額)」で算出することができ、この数値が大きければ大きいほど返済に余裕があることを示します。
純利益が安定していればこの数値は高くなるためリスクが少ない、ということになり「安定した物件」といえるでしょう。
LTVとDSCRだけではわからないことも……。
医師が不動産投資を始めるきっかけはさまざまでしょうが、やはり将来の貯蓄がメインになるのでしょうか。平均的に給与が高い医師でも、生涯働き続けるのは難しいです。
確かに不動産は人間と違い病気になりませんし、食事も不要です。これだけみると確かに手間のかからないお金の稼ぎ方だと思われるかもしれません。
しかし、物件や設備は年月を経ることで劣化していきます。定期的なメンテナンスが欠かせません。
10~20年に一度は大規模な修繕に費用をかける必要もあります。人間と同様に、コストがかかるのです。
修繕費や設備投資は経費計上や減価償却費などでまかなうこともできますが、不動産投資の経験が少ないとスムーズに対処することができないかもしれません。
「個人で学びながら」という手法もありますが、安全な不動産投資を一番に考えるのであれば、専門会社の利用をオススメします。
投資への不安が拭えないという場合はぜひご相談ください!