不動産投資マガジン

マンション経営でフルローン投資を選ぶメリット・デメリット

2017.03.05
不動産投資 , 資産運用
マンション経営でフルローン投資を選ぶメリット・デメリット

マンション経営でフルローン投資を選ぶメリット・デメリット

自己資金が不足しているとき、金融機関からの融資を得ることが一般的ですが、フルローンによる投資についてどうお考えでしょうか。投資に積極的な方は有効な手段だと捉えるかもしれませんし、無謀だと考える方もいらっしゃるかと思います。マンション経営でのフルローン投資という選択肢について、メリットとデメリットを見直し、医師の選択としても考えてみました。

フルローンでの投資のメリット

●レバレッジ効果が高い

フルローンで物件を購入する場合、ローンを利用して元本以上の物件に投資する「てこ」の原理であるレバレッジ効果を最大限に活用することができます。自己資産と同等の物件を購入するより借入金を合わせた資金で購入した方が、返済金や利子を加味しても利潤が大きくなります。またフルローンで購入した物件に対して、元本から耐震工事や設備投資を施すことで、物件の付加価値を向上させ、ローンの返済を速やかに行うことができます。

●自己資金を温存し、二棟目への投資に回せる。

頭金を用意して返済期限・金額を短縮したいと思うかもしれませんが、自己資金を投資に回してしまうことは賢明ではありません。購入物件の運用が困難な時や災害リスクにさらされた時のストックも必要です。フルローンの投資はレバレッジを利用した高額投資のみにでなく、自己投資金を少額で抑えることができるというメリットもあります。自己資金を一棟目ですべて活用せず、運用状況を見て二棟目への投資に回すことができるのです。

フルローンでの投資のデメリット

●返済期間の長期化

当然、頭金なしのフルローンでは利子が膨らんで返済期間・金額が増えることになります。
一般的には借入金額が同額でも頭金があるだけで、利子を低く設定することもできます。将来的に複数の資産運用を検討している場合、一棟目の元手を回収するためにも速やかな返済が理想的ではないでしょうか。

●空室リスク

レバレッジを利用して自己資産以上の物件を買うということは、多額のローンを持つことになります。区分マンション経営の場合、購入した物件が空室になってしまえば収益0状態に陥ってしまいます。一方、一棟マンション経営は複数戸の一括管理なので高利回り、空室率が高く家賃収入がローン返済額を下回ってしまえば、ローン借り入れの反動を受けることになります。

医師としてはどちらを選ぶべきか。

では医師にとってフルローンの投資を選択すべきなのでしょうか。その判断のポイントは、ご自身の投資が将来のための資金源を得る手段なのか、既存の安定した資産保存することが目的なのかというところにあります。
前者の独立を検討している方や、医学科を目指す子どもがいる場合は資金が必要となりますので、フルローンでの投資が適しているでしょう。一方後者の場合はすでに資産を形成していて、節税や生命保険代わりといった目的で不動産を探している方にとっては、不要なリスクを作ることになってしまいます。

マンション経営でフルローン投資を選ぶメリット・デメリット

いかがだったでしょうか。どちらの選択も資産運用を円滑に進められる魅力を持っており、同時にリスクが存在しています。重要なのはこの魅力とリスクをしっかりと把握して、状況に応じて適宜使い分けていくことです。いま一度ご自身の不動産投資の目的を考えて、運用方法を見直してみてはいかがでしょうか。

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